ピーリング
月別: 2019年6月
PRX-T33とは
PRX-T33は、TCA(トリクロロ酢酸)、低濃度過酸化水素水、コウジ酸※が配合された製剤で、医療機関専用の「マッサージで浸透させるピーリング」です。
TCAが真皮近くに浸透し、線維芽細胞を活性化させることによりコラーゲンが増生され、肌にハリや弾力をもたらします。また、コウジ酸のメラニン生成抑制作用によりシミやくすみを改善します。
※コウジ酸とは、お酒や醤油などの発酵過程でできる成分です。シミの予防に効果が高い美白有効成分です。
シミのもとになるメラニンをつくる酵素チロシナーゼの活性を抑え、メラニンの生成を防ぎます。チロシナーゼが働くのに必要な銅原子を奪って効かなくします。
PRX-T33に配合されている TCA 及び H2O2 は、異なる速さで皮膚バリアを通過し、異なる深まで到達します。
過酸化水素には高い向性があり、表皮の層細胞に素早く浸透しますが、TCAの水素イオンは表皮及び真に緩やかに浸透し、より深部まで到達します。
水素イオンは表皮で過酸化水素に妨げられることなく皮膚バリアを通過して真皮に到達し、真皮細胞に自由に作用して、細胞の再生及び新しいコラーゲン線維の形成を促します。
PRX-T33 は、TCA を高濃度で含有しているにもかかわらず「白色のフロスティング」が生じることはありません。この点がピーリングとの違いです。
TCA と過酸化水素を混合すると、皮膚にまったく傷が残らない強力なバイオ刺激物質になることから、この特許処方は、TCA はピーリング剤であるという概念に対する本質的な再考を強く推し進めるものとなっています。この物質が作用する過程を「注射のいらないバイオリバイタリゼーション」と呼べるほどの効果があるといえます。
トリクロロ酢酸(TCA)33%
強力なピーリング剤。真皮を刺激し、角化細胞の増殖因子を活性化。真皮深層まで浸透しコラーゲンの生成を促進することにより強力なハリ感をもたらします。皮膚バリア機能を変化させ、通常だと浸透しない過酸化水素を浸透させます。
低濃度過酸化水素(H₂O₂)
TCAのピーリング(剥離)作用から真皮レベルの表皮を保護し、刺激を繰り返し生じさせ作用効果を高めます。創傷治癒を促進する、血行促進効果※。
※ 3%v/vなどの高濃度過酸化水素は創傷治癒の修復過程を著しく遅延させることが知られていますが、低濃度の過酸化水素では、創傷治癒が促進され、血管内皮増殖因子(VEGF)やその受容体(VEGFR1)の発現が増強されることが明らかになっています。
コウジ酸 5%
強力な美白作用。キレート作用があり、炎症後色素過剰(PIH)を防ぎます。チロシナーゼ阻害作用により、メラニンの沈着を抑えます。
PRX-T33の効果
PRX-T33は、治療直後から肌質の改善やハリ感が向上し、高い保湿力を感じることができ、レーザー治療や高周波治療の効果を相乗的に高める効果もあります。
ハリ改善作用
低濃度過酸化水素を配合。TCAの皮膚表層への腐食作用を抑えながら真皮層まで浸透し、繊維芽細胞を刺激、コラーゲンの新生を強力に促進します。
加齢や紫外線によって老化したお肌にハリと弾力をもたらします。 33%と高濃度のTCAでありながら、ピーリング作用は弱く、治療後のダウンタイムがほとんどないのが特徴です。
最初は、お肌の奥の方が温かいような不思議な感覚があります。その後、しっかりしたハリ感を実感できることが多いです。
美白作用
コウジ酸のメラニン抑制作用+TCAの表皮ターンオーバー亢進作用⇒美白作用
PRX-T33には、強力な美白成分であるコウジ酸※が配合されています。 コウジ酸は、メラニン生成を抑制(シミを予防)するだけではなく、紫外線を浴びた後に発生する活性酸素の抑制作用、肌の糖化抑制作用、また炎症を抑える働きもあるといわれています。
コウジ酸は、もともと治療に伴う炎症性色素沈着のリスクを避けるために配合されていますが、老人性色素斑(普通のシミ)への効果はおそらく限定的ですが、全体的なくすみや肝斑、ニキビ跡の色素沈着などにはある程度の効果が期待できると考えています。
※TCAにより発生するPOMCやマッサージという物理的刺激自体にメラノサイト活性化作用があるので、これを抑制するためにコウジ酸が配合されているものと思われます。
効果の感じ方
一般的にマッサージピールは即効性のある治療だと言われています。 実際、治療直後からハリ感や美白作用を感じることが出来ます。 ただ、この効果はマッサージピールの本来の効果ではなく、持続期間もそれほど長くありません(数日~10日間)。
このハリ感や美白効果は、TCAと過酸化水素が肌に浸透する際の化学反応で即時的に水が発生するために起こるものだと考えられます。
本来の効果(ハリと美白)は、治療回数を重ねていくうちに徐々に出てくるものです。
開発者の先生は、マッサージピールを“お肌のエクササイズ”だと形容しています。
即効性を感じるということは、薬液が確実に肌に浸透して反応した証であり、その後の本格的な効果の出現を示すものです。
このような方に向いています
- お肌にハリ、ツヤ、弾力が欲しい方
- シワ、タルミを改善したい方
- 仕事や育児で忙しく、短時間でお手入れをしたい方
- ダウンタイムはできるだけ少なくしたい方
治療・ダウンタイムについて
治療時間 |
約20分~30分程度 |
術後の通院 |
なし |
治療間隔 |
2~3週間おきに5回の治療が1クールの目安です。 1ヶ月ほど肌を休ませた後、メンテナンスとして1~2ヶ月に1回の治療をお勧めします。 |
ダウンタイム |
赤みは数時間で消失する場合が多いですが、肌が敏感な方は数日間残る場合もあります。 |
痛み |
施術中、お肌の状態によってピリピリ感やヒリヒリ感などの刺激を感じることがあります。 |
禁忌 (RRX-T33が受けれない方) |
以下の症状の方は安全性の観点より治療が受けれません。
■ TCAやコウジ酸などの配合成分に対する過敏症
■ アルコール過敏症
■ 強い炎症(アトピーやかぶれなど)
■ ヘルペス治療中
■ 妊婦、授乳中
■ 脂漏性皮膚炎の部位
■ 日光過敏症
■ 頻繁にヘルペスが出る方はご相談ください。
■ トレチノイン(ディフェリンゲルなど)や過酸化ベンゾイル(ベピオ・デュアックなど)を使用している場合はご相談ください。
■ イソトレチノイン(アキュテイン、ロアキュテイン・ロアキュタンなど)の内服中の方、内服歴がある方はご相談ください。 |
マッサージピールのアフターケア
アフターケアに使用していただく化粧品は2種類ありますが、お肌のタイプ別に使用方法、使用頻度などが異なります。
WiQo(ワイコ) 顔用美容液フェイスフルイド(FLUIDO LEVIGANTE)30ml
グリコール酸を含有しており、お肌を低pHにすることにで皮膚の再生を促進し、細胞内のゴルジ体のコラーゲン生成に関わる酵素を活性化させ、コラーゲン生成を促します。
マッサージピール自体でも効果は得られますが、治療後、お肌を低pHに保つことで、よりコラーゲン増生効果を発揮してくれます。通常のピーリング化粧水と異なり、乳液のようなテクスチャーです。
※お肌のタイプで軽度のピリピリ感が出現することがあります。かゆみや赤みなど出る場合はご相談ください。
【 使用方法 】
■ 洗顔後や、お化粧水の後、目の周りを避けて、お顔に塗ります。
■ 塗布後、20~30分程度置いた後に、次のスキンケアに進んでいただくとさらに効果的です。(洗い流す必要はありません)
※ 目の周りを避けてご使用ください。
※ 日中は、日焼け止めをご使用ください。
※ お子様の手の届かない場所に保管してください。
WiQo(ワイコ) 顔用保湿ナリシングクリーム (CREAM NUTRIENTE E IDRATANTE)50ml
乾燥、皮膚のかゆみ、発赤、ひび割れの原因となるお肌の水分の蒸発を防ぐ、乾燥が気になる方に最適な保湿栄養クリームです。
お肌の表面にヒドロリシッドフィルムを復元し、外的刺激から守り、ハリを失ったお肌や、加齢や風などの外的影響を受けた肌の皮脂膜を回復させます。
さらにエイジングによる老化や光加齢によるダメージも軽減します。
【 使用方法 】
朝、夜、どちらもご使用いただくことができます。スキンケアの最後にご使用ください。
パースピレックスとは
国際的に認められている制汗剤分類(米国FDA)では、製品を「制汗剤」として分類するためには、20%の発汗抑制が得られなければなりません。
30%の発汗抑制が得られる場合、「Extra effective(極めて効果あリ)」として分類することが可能となります。
パースピレックスの処方(特許取得)では、使用ごとに65%の発汗抑制が72時間以上持続することが実証されています。
市販の制汗剤では同様の抑制効果は得られず、効果の持続は数時間から最大でも24時間となっています。
■ パースピレックスの作用機序
アルコールベースの塩化アルミニウムと乳酸成分によるパースピレックス溶液を塗布する。
主成分の塩化アルミニウムが汗腺内の水と反応する。
腺内深部に角栓を形成し、汗腺を密閉し、汗の産生を一時的に中断させる。
皮膚表面の死んだ細胞の剥離で角栓が排出され、汗腺が再活性化する。
この過程は2~7日周期で生じるため、パースピレックス・ロールオンタイプ(脇用)、パースピレックス・ローションタイプ(手足用)は週に1~2回の使用で発汗を持続的に抑制します。
■ パースピレックスの効果が高い理由
塩化アルミニウムが汗腺内の水と反応し、水酸化塩化アルミニウムを産生します。これが皮膚上層の細胞のケラチンと一緒になって汗腺内に栓を形成します。
この反応中に副産物である塩酸が生成されます。
塩酸は脆弱な皮膚領域で刺激や疼痛を引き起こす場合がありますが、溶液に乳酸成分を添加すること(特許取得)によってこの問題を解消しました。
塩酸が乳酸成分と反応することにより、塩酸が消退して刺激が軽減されると同時に、制汗作用が促進します。
乳酸はNMF成分(天然保湿因子)として知られる保湿剤です。
■ 主要成分およびその作用
パースピレックスはエタノール、塩化アルミニウム(主成分)、乳酸成分およびその他の化粧品成分を含有します。
本品の効果における各成分の役割は下記のとおりです。
エタノール |
水を含まないエタノール製剤です。
このため、形成された角栓を汗腺内の「より深部」まで運び、維持することができます。
市販されている他の制汗剤のほとんどは水を含有しており、そのために塩化アルミニウムと水の反応が誘発されて塩酸が生成され、効果が低減します。 |
塩化アルミニウム |
汗に含まれる水と反応して死亡した角化細胞と複合体を形成し、汗腺の「栓」となって汗腺を一時的に塞ぎ、汗の産生を中断させます。 |
乳酸成分 |
刺激を予防し、敏感な皮膚領域の不快感を小さく抑え、制汗作用を高める緩衝剤として作用します。
ロールオン(ワキ用)は乳酸カルシウム、
ローション(手足用)は乳酸アルミニウム。 |
■ パースピレックスの特長
パースピレックスの作用は長時間持続性であり、ロールオンタイプ(ワキ)は1回の使用で3~5日間、ローションタイプ(手足)は3日以上、汗と臭いを防ぎます。
優れた快適性
パースピレックスは、他の塩化アルミニウムベースの制汗剤で一般的に認められる刺激を小さく抑えるために改善された処方を使用しています。
パースピレックスは皮膚のかぶれのリスクを軽減する乳酸成分を含有しています。
乳酸成分が不快感をもたらす酸を無害な乳酸に変換する「緩衝剤」として作用します。
パースピレックスの処方は特許取得済であり、他の制汗剤にはないパースピレックス独自の「緩衝」システムにより刺激を抑えることができる唯一の市販制汗剤です。
使いやすさ
パースピレックスは夜に使用し、就寝中に作用します。
速乾性で、落ちにくくなっています。
他の制汗剤やデオドラント製品とは異なり、パースピレックスは1回の使用で長時間効果が持続します。
日中の塗り直しの必要がなく、生活スタイルに支障をきたすこともありません。
無香料で色移りしない処方
パースピレックス には香料が添加されていないため、アレルギーのリスクが小さく抑えられています。
また、衣類に色移りせず、白い筋が残ることもありません。
パースピレックスと一般的なデオドラント剤の比較
|
パースピレックスロールオン(脇用) |
一般的なデオドラント剤 |
発汗および臭い 抑制の持続時間 |
3~5日 |
数時間~24時間 |
使用頻度 |
週1~2回 |
毎日(1回~複数回) |
用量 |
1本で3ヶ月以上 使用できる |
使用頻度による |
香料 |
無香料 |
様々な商品がある |
衣類に色移り しない |
◯ |
✕ |
■ パースピレックスの適応対象
パースピレックスは、男女を問わず、就労者およびアクティブな生活を送る人、また、過剰な発汗および臭いによる深刻な問題を抱える人を適応対象としています。
ロールオンタイプ(腋用)は皮膚刺激(かぶれ等)の原因となるpH値低下を抑制する作用に優れており、“敏感肌”の方にも適しています。
適切な結果を得るために推奨される本品の使用方法
■ 夜間は汗腺の活動が低下するため、夜の就寝前に パースピレックスを塗布します。
■ 望まれる効果が得られるまで(通常1週間以内)パースピレックスを毎晩使用します。
■ 敏感肌の場合は、1日おきに2週間塗布します。
■ 完全に乾燥した損傷のない皮膚に使用し、使用後はパースピレックスが完全に乾いてから衣類を着用します。必要な場合は、パースピレックスを使用する前に扇風機またはヘアードライアーで皮膚を乾かします。
翌朝、石鹸と水で洗い流します。塗り直しはしないでください。
■ ロールオンタイプ(脇用)で週1~2回、ローションタイプ(手足用)で週2~3回の使用により、汗と臭いのコントロールを維持します。
必ず、完全に乾燥した損傷のない皮膚に使用してください。
■ 脱毛後48時間は使用しないでください。
■ 主なリスク、副作用など
パースピレックスコンフォートは、塗布部に痒みが発生する場合がありますが、洗い流して頂き、使用を控えることで治まります。
料金表
内容 |
通常料金(税込) |
制汗剤 |
パースピレックス・ロールオンタイプ(脇用) |
¥6,600 |
よくある質問 Q&A
- パースピレックスとは、どのようなものですか?
- 医療用制汗剤「パースピレックス」は、特許処方により長時間効果が持続する新しいタイプの制汗剤です。
汗を抑制したい部位に塗布すると、主成分の塩化アルミニウムが汗腺深部に角栓を形成。 汗腺に「フタ」をして、汗の分泌を物理的に抑制します。
- ▲ 質問一覧へ
- 発汗、臭い抑制の持続期間はどれくらいですか?
- ロールオン(脇用):1回の使用で3~5日間
ローション(手・足用):1回の使用で3日以上 手を洗ったり、お風呂に入っても効果が持続します。
- ▲ 質問一覧へ
- どのくらいの頻度で使用すれば良いですか。
- ロールオン(脇用):週1~2回
ローション(手・足用):週2~3回
- ▲ 質問一覧へ
- 1本でどのくらい使用できますか。
- 3ヶ月以上
- ▲ 質問一覧へ
- 香料や刺激が苦手です。
- 香料不使用で、アレルギーのリスクを最小限に抑えられた安心処方です。
- ▲ 質問一覧へ
- 衣類への色移りが心配です。
- 衣類への色移りや白い筋が残ることもありません。
- ▲ 質問一覧へ
- 使用上の注意事項はありますか。
- ローションタイプは、塩化アルミニウムの配合濃度が高いため脇には使用いただけません。
- ▲ 質問一覧へ
- 副作用はありますか。
- 医療用制汗剤は重篤な副作用は確認されておりません。 また、ご使用中に刺激を感じたり発赤を生じたりした場合はすぐに使用を中止してください。