他院糸抜き(埋没糸抜去術)
埋没糸抜去術とは、二重のラインが希望の感じと違って気に入らない、ラインを変更したい、結び目が目立って気になる、目のゴロゴロとした異物感が気になるなどの場合に、埋め込んだ糸(埋没糸)を取り除く手術です。
手術の詳細
以前に埋没した糸を取り除きます。
埋没糸の確認
通常、2㎜程の穴を開けて糸を取り除きます。
埋没糸が容易に見つからない場合、傷を長くする必要があります。
抜去
傷が大きくなった場合は、傷を縫合する処置を行ないます。
症例写真
リスク・合併症など
ダウンタイム・術後経過
※ダウンタイム・術後経過には個人差があります。
※手術後は腫れやむくみがあり、ご希望と異なると感じることがありますが、しばらくお待ち頂くことでご希望通りに落ち着きますので安心ください。
腫れ
約7日~10日間(朝晩にむくみを感じたり目やにが増えたりします)
内出血や感染症になった場合、腫れが長引く事もあります。
内出血
注射針が当たるか、手術操作によって細かい血管が傷つくと、皮膚の下で出血します。
その時は、紫色になりますが、1~2週間で消失します。上眼瞼~目の周りに出る可能性があります。
また、白目に内出血が出現すると白目の一部が赤く見えますが、こちらも1~2 週間で消失します。
抜糸
切開を行ない抜去した場合は、4日目以降に上まぶたについている黒い糸を抜糸します。
コンタクト
当日から可能ですが、ゴロゴロと違和感があるときは中止して下さい。
メイク
縫合を行わなかった場合は、基本的に手術翌日から可能ですが、手術箇所から色素が入り込む恐れがあるため、濃いメイクは2~3日は控えて下さい。
縫合を行なった場合は抜糸の翌日から、その他の部分は手術当日から可能です。
通院
通院の必要はありませんが、切開を行ない、抜去した場合は、4日目以降に上まぶたについている黒い糸を抜糸します。
完成
約1~2ヶ月
まぶた
腫れやムクミにより、左右差が生じる、また、違和感を覚えることがあります。
埋没糸を抜去しても、まぶたに二重の癖がついている場合は、術前の状態に戻るまでに時間が掛かる、または、そのまま元に戻らないことがあります。
加齢による変化
手術後も、まぶたがたるむなどの、加齢による変化は引き続き起こります。
傷
切開を行なった場合の傷の赤みは、数ヶ月かけて薄茶色(色素沈着)から白っぽい線へと変化し改善します。
術後に起こりうるトラブル・対応について
※喫煙は血液の循環を悪くする為、傷の治りが悪くなります。また、細菌がついて感染を引き起こす原因にもなります。術前2 週間前~術後最低1 ヶ月は禁煙をお願い致します。
※文中の『術後』の表記においては、初回手術を基準とさせて頂きます。
A) 埋没法の手術前の状態に戻らない
B) 傷跡が気になる
C) 埋没糸が取りきれない
D) 感染(化膿する)
E) 傷が開く
F) 血が溜まる
G) 白目や角膜の損傷
H) 眼球の火傷
トラブルの内容 | 対応 | |
---|---|---|
A) 埋没法の手術前の状態に戻らない | 糸を取り除いても、まぶたに瘢痕(はんこん)ができていて、二重の癖がついていると二重のラインが残ることがあります。 | 埋没法を行ってから、長期間経過している場合や、埋没糸の周りに癒着(ゆちゃく)が進んでいる場合は、全ての糸を取り除いても、二重のラインが残ることがあります。 まぶたの皮下組織にできた瘢痕で癖がついた状態ですので、二重がなくなることは難しいことをご理解ください。 |
B) 傷跡が気になる | まぶたの表面に開けた穴、または切開した傷跡は、通常時間とともに目立たなくなります。しかし、体質によっては色素沈着を起こしたり、凹凸になったりし、目立つ事があります。 | 色素沈着によって傷跡が目立つ場合は、クリームでの治療をお勧めいたします。 ◆ ハイドロキノンクリーム ※色素を薄くします ◆ トレチノイン+ハイドロキノンクリーム ※肌のターンオーバーを早め、新たな皮膚を再生させます。 稀ですが傷跡が凸凹して目立つ場合は、切除し、再度縫合いたします。 ※傷を完全になくす事は不可能であり、目立たなくするという目的であることをご理解下さい。また、個人の体質的な要因が大きいため、傷跡修正には限界がありますことをご了承ください。 |
C) 埋没糸が取りきれない | 手術を行なっても、まぶたの中に埋め込まれた糸が見つからず、抜去できないことがあります。 特に長期間経過しますと、糸の色が抜けて、透明になっていることがあり、発見が困難になります。 |
手術を行なっても、まぶたの中に埋め込まれた糸が見つからず、抜去できないことがあります。 特に、埋没法を行なってから長期間経過している場合や、糸がまぶたの奥深くに埋没された場合、糸が発見できず、抜去出来ない場合があることをご了承ください。 どうしても抜去をご希望される場合は、さらに傷を長くして抜去致します。 しかし傷が長くなりますと、傷跡に沿って二重ラインが残りやすくなりますことをご了承ください。 |
D) 感 染(化膿(かのう)する) | 赤み・腫れ・痛み・熱感が強くなる、またはそれらの症状が長く続く場合は感染が疑われます。 | 感染が起きた場合は、抗生剤の投与を行います。 膿が溜まっている場合は、必要に応じて傷を再度開ける、もしくは新たに切開し膿を出す処置を行います。 |
E) 傷が開く | 傷を縫合した場合、術後に糸が外れて傷が開いてしまうことがあります。 | 傷が開いた場合は、再度縫合いたします。 |
F) 血が溜(た)まる | 術後に傷の中で出血しますと、血が溜まってまぶたが腫れ上がります。 血が溜まったままにしておきますと、感染やしこりを作る恐れがあります。 |
血が溜まった場合は、そのままにしておきますと感染やしこり形成の原因となります。 出来るだけ早く処置する必要があります。 その際は、治療箇所を切開し溜まった血液を排出します。 |
G) 白目や角膜の損傷 | 大変稀なことですが、可能性は否定できません。 手術中に、手術器具が当たる、あるいは糸やまつ毛の先端が当たって眼球の表面に傷がつくことがございます。 |
白目や角膜の損傷や眼球に火傷が生じた例も報告されています。 状態に応じた処置や対応を行います。 |
H) 眼球の火傷 | 大変稀なことですが、可能性は否定できません。 手術中に血を止めるための電気メスやバイポーラによって発生した熱で、眼球の表面に火傷を作る可能性があります。 |
白目や角膜の損傷や眼球に火傷が生じた例も報告されています。 状態に応じた処置や対応を行います。 |